An Exhibition of Lacquer Works by Jihei Murase
October 13 – Nobember 3, 2016
at Ippodo New York
12 E.86 St.,#507,New York, NY 10028 U.S.A
T. +1-212.967.4899
mail@ippodogallery.com
www.ippodogallery.com
Open by appointment 7 days in a week
村瀬 治兵衛 in NY
10月13日 – 11月3日
於 一穂堂ニューヨーク
村瀬家は江戸時代から続く木地師の家です。
初代治兵衛は名古屋時代に名料亭・八勝館主人依頼により北大路魯山人の椀を制作しました。
その縁を得たことから、本来は分業である木地と塗りの仕事を一人で兼ね、
一貫制作を始めたことに大きな特徴があります。
木地師は納得いく木を選び、荒く型取り長時間乾燥させ、轆轤で挽き思うままに形作り、
その木のもつ特性にあったモノを作っていきます。
国内の原生林が激減するなかで、その貴重な緻密な木目をもつ、栗、さくら、欅、檜、屋久杉、桑をはじめ、
埋れ木である神代欅、神代杉などの素材をいかに生かすか大きな課題です。
祖父初代、父・二代治兵衛は名数寄者、名料亭に愛顧され厳しい使い手のなかで、研鑽を重ねました。
名古屋時代には、日常の茶が抹茶であった環境で暮らし、昭和27年に世田谷の地に移り、
鈴木宗保先生の指導のもと茶道具制作にもかかわるようになりました。
松永耳庵氏、小山富士夫氏など数寄者との交流の中で自宅での気軽な月釜が始まり60年にあまり現在も続いております。
祖父の影響もあり、日常生活の延長にある作品つくりは、私の大きなテーマです。
伝統をふまえ、今の暮らしに寄り添う道具の制作を試み続けたいと考えております。