作品の背景
「ミャンマー物語」

ミャンマーには 昔ながらの手仕事が生き生きとつながっている村が残っています。20年前にはじめて行ったきっかけは、父である2代 村瀬治兵衛の親友がタイに在住し、タイの漆工芸の指導にきてくれないかと相談をうけたことにはじまります。

弊社の母体は、江戸時代から続く、漆芸の家でありそのことから 東南アジアでの漆の技術をつなぐお手伝いができればとはじまったのでした。

古来、日本の数寄者たちは東南アジアからの渡来ものを南蛮ものとして「見立て」つかってきました。これらは生活道具として現地でも使われていたもので、稚拙な作りながらその何気ない道具の魅力にひかれ、素朴な趣きを重んじていました。

いま、現在ご紹介させていただくミャンマーの漆器は、正直まだまだ未熟です。

日本の漆芸技術と技術だけを比較した場合は、とても及ばないと思います。

しかし、嘉門オリジナルで形と風合いを特別注文しているこの作品には、技術だけではない魅力を感じており、まだまだな部分も認めてくださるお客様へお届けできればと考えます。

本来、技術は確かであるべきと改良努力を続けておりますが、これからも技術をつなぐには

ゆっくりですが、仕事をお願いし続けるしかないと思っております。それも一年に1個では成り立たず、数十、数百単位での注文をし、作り続けていくことしか、つなぎ改良していく方法がありません。いまミャンマー現地では、お土産ベースの価格と仕事のみが生き残っています。せっかくの技術を生かし切れていないことが歯がゆく、いつも悩みです。

どうぞ、その背景を理解し共感していただけるかたにおつなぎ出来ますようにと

願っております。

 

新商品

◆パゴダ(仏塔)の器

木を彫刻し その上に漆を施した手仕事の器です。

ミャンマー様式の仏塔を模し、捧げものの祭器として

様々なサイズのものがありました。

そのなかから 日本で使えるサイズとデザイン 色を指定して

特注してみました。まだまだ、日本の漆芸技術から考えると 未熟な部分が多く

みられますが、これからの技術向上にむけて進めるためにも生活道具の一部として

この技術に納得していただけるかたにお勧めできればと考えます。

*パゴダ (pagoda) とは仏塔(ストゥーパ)を意味する英語である。日本では多く、ミャンマー様式の仏塔のことを指す。 

東アジア諸国の仏塔と同様、仏舎利(釈迦仏の遺骨等)または法舎利(仏舎利の代用としての経文)を安置するための宗教的建造物である。

◆白蝶貝(真珠母貝)の漆器

素地は 竹を編みこんだもの

らんたい漆器といいます。

その上に漆を塗り重ね、最後には白蝶貝の貝の輝いた部分をうすくして

切取り貼りつけています。

貝を貼りつけた部分は、繊細でとても美しく仕上がっています。

しかし、内側の蓋と身をあわせた接合部分の仕上げが どうしても難しく

切りっぱなしになっています。

そこに漆を塗ると 表からみたときに黒い線が気になりました。また、籠の上に漆を塗るというざっくりした形どうしを蓋で ぴったりと合わせることが難しく、解決できていません。また、貝をはりつけた部分の寿命については、まだ経験値が浅いです。3年以上、日本家屋の自宅であえてざっくり使ってみている中では大丈夫ですが、乾燥した部屋でのご使用に関しては、経験値が浅いです。

このようなことをふまえて、ぜひミャンマーの手仕事を応援したいと共感してくださる方はぜひ、お求めください。お求めいただくことで 次へ繋がると頑張っています。